20年で10校程度の統合、小中一体の義務教育学校も?「公共施設再編方針(素案)」

 市議会の8/26総務委員会で、今後20年間の枚方市の「公共施設の在り方についての計画・改訂(素案)」、「公共施設再編方針(素案)」が示されました。

① 今後30年で、人口減少、少子高齢化の進行 ② 市有の公共施設の更新・改修費が大幅増加する、ことから、小中学校の適正化と、都市機能を集約するコンパクトシティー化を図る必要があるとしています。

小中学校の統廃合中心に、市有施設10%削減! 20年で10校程度相当の統合?

そのうえで、学校にかかわる目標と方針について、以下のものを示しています。

    目標     今後20年間で、延べ床面積10%(8万㎡)の縮減

    取組方針 ①老朽化が進み、公共施設の過半数を占める小中学校の再編を最優先に実施

              (2017年「学校規模適正化基本方針」と整合性を図る)  

         ②学校再編に当たっては、周辺施設等の複合化・集約化を合わせて検討する

「延べ床面積10%=8万㎡」は学校10校程度に相当します。2017年の「学校規模適正化基本方針」策定時に示されていた統合対象校数と近いものがあります。

  20年間で10校程度の統合は極めて大規模で、枚方の子ども、保護者、教職員に教育・生活環境の激変を強いる上に、多大な負担を負わせるものといえます。

棚上げしてきた10年前の基本方針を復活させ、強力に推進しようとするものです。

大企業に多額の補助金と市有地を差し出し、長年にわたる莫大な財政負担を強いる、伏見市長の市駅前再開発は推進するのに、維持・更新費を軽減するために小中学校中心に大規模な施設削減を推進するのは、露骨な市民犠牲の施策と言わざるを得ません。

  小中一体の「義務教育学校」、子ども、教職員への負担、ストレス、弊害が

 10年前の基本方針に含まれる小中一体の「義務教育学校」は、小中の授業時間、生活時間や年間の行事計画の違いから、子どもにも教職員にも多大な負担とストレスを強いるものとなっていることが、近隣の先行設置の実態から明らかです。

 小中間の教員による授業の相互乗り入れなど、本来の業務以外の負担が求められる問題も全国の例から指摘されています。

 義務教育学校は全国にまだ公立で288校しかなく、学校を維持するため少人数校の過疎地で設置される例が目立ち(北海道44校)、都市部の大阪17,京都12,兵庫10校で、特に人口の多い、東京11,千葉4、埼玉5、神奈川5校となっており、一定数の児童生徒がいる地域には課題が多く設置に慎重なならざるを得ないものといえます。

学校と保育所の施設一体化検討も! 「架け橋連携」はこれが狙いだったの?  

 「計画(素案)」「再編方針(素案)」では、小中学校中心の統廃合だけでなく、他の施設との「複合化・集約化」を掲げています。 特に、学校と保育所・幼稚園を施設一体にして複合化の検討も新たに打ち出しています。

 幼保施設と学校の一体化で、「交流行事を日常的に取り組むことで、教員・職員に負担」「幼保で学校教育の前倒し、先取りが行われ、あり方が変質するのでは」「幼児から大人に近い体格の小6生が、休憩時間、放課後の安全性大丈夫なのか」、「園庭、プール、体育館別々にできるのか」など問題だらけの方針といえます。

 枚方で、小学校に多大の負担を強いながら「幼保小・架け橋連携」の取り組みを求めてきたのは、結局は、公共施設の削減、維持、改修費の削減が目的だったのかと思わざるを得ません。

 かつて、現場の理解置き去りに「小中連携」「小中一貫」が求められ、その後に大規模な統廃合方針が出てきたことを、思い出さざるを得ません。

 一体化の先には、教育的な合理性よりも、負担と犠牲を強いられる、子ども・保護者と教職員がいます。

  12月にパブリックコメント、来年度初めに計画策定に、枚方市に意見の集中を

 枚方市は、11月に計画案を示したうえで、12月に市民向けパブリックコメントを実施し、来年初めには計画策定を予定しています。

 10年前に、10校以上の統合を打ち出した「学校規模適正化基本方針」は保護者・市民から大きな批判、疑問が寄せられ、基本方針は棚上げし、中北小・高陵小を統合する取り組みに集中してきました。

 今回の小中学校統廃合、幼保施設との一体化検討には、現場の教職員、保護者の立場からも意見を集中していくことが重要です。

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