3月28日、枚方市議会第一委員会室は傍聴人であふれ、隣の部屋まで満席でした。伏見市長は、前日突然に「政治生命をかけた」市役所移転条例案を取り下げ、その扱いをめぐる議会運営委員会です。
市長、条例提案取り下げ「勝つまでジャンケン」
議会運営委員の「教育長の件とあわせて2回目の取り下げは重大、恥ずかしいこと」「2年前に戻ってゼロベースに戻すべき」「次どうするのか」などの質問に、市長は「可決きびしいだろう」「合意余地まだある、最終結論は出さずひざづめで話し合いたい」「再提案はいつになるかはわからない」との答弁、委員からは「かみ合っていない」「否決の重みを受け止めていない」「(否決された)2年前と案が変わっていない」「勝つまでジャンケンでいいのか」「混乱招く、優柔不断」ときびしい指摘が続きました。取り下げは賛成多数で承認されました。
伏見市長は市役所移転について「一刻の猶予もない」「政治生命を賭ける」「不退転の決意」と語ってきましたが、今議会でも賛成の見込みがたたず、否決の可能性が高まったために、3月議会での否決回避を狙い、提案を取り下げたようです。
議会運営委員会を傍聴した市民は「政治生命を賭けたのだったら、取り下げと合わせて市長を辞任すべき」と感想を述べていました。

市役所取り囲むヒューマンチェーン
3月25日、市庁舎移転条例の否決へ向けて「枚方市のまちづくりを考える市民ネットワーク」の呼びかけで岡東中央公園で集会、その後、市役所を囲むヒューマンチェーンが行われ約300人が参加し、「枚方市役所は市民会館跡地に建設を」「市有地を売却するな」などの声をあげました。
集会では、立憲民主党から山田けんた府議、日本共産党から広瀬ひとみ市議が連帯のあいさつ、連合市民の会の奥野みか市議がメッセージを寄せました。
さまざまな市民から「駅から遠くなる市長の移転案は最悪」「市有地(市民会館跡地)は私たちの財産、民間に売り渡すのは誰も望んでいない」「全体事業費が当初予算から199億円増え1054億円、うち負担金が76億円増えて445億円まで膨らみ、福祉や市民サービスをバッサリと削減することになる」「大型開発を市民の手で見直していこう」「移転計画そのものを撤回し、市民会館跡地に早期に建て替えをすすめよう」などの発言があり、最後に「3月議会で市役所移転条例案を否決に追い込みましょう」と、決議をあげました。

枚方労連など市民ネットに参集するさまざまな団体が、21日~27日の市役所前(緑道)で宣伝を実施しました。
(市民ネット声明)
市役所の位置(移転)に関する条例の一部を改正する条例」の再提案「断念」を受けて
3 月21日の議会運営委員会で、「市役所の位置(移転)に関する条例の一部を改正する条例」が再び提案されることが決まり、3月28日の市議会で「議案第133号」として提案、審議、採択の予定でした。しかし、昨日3月27日に枚方市議会のホームページで、「議案第133号の撤回」の情報が掲載されました。突然であり、「枚方市またも迷走」と思いました。
私たちは、この数年市役所の早期建て替えを含む枚方のまちづくりについて学習会、他市の事例の見学。その他、街頭宣伝行動や戸別訪問で対話を重ねてきました。市会議員の方々や担当部局である「まち活性化部」面談等、考え付くあらゆることを実践してきました。市会議員の方々、元職員、建築の専門家にも多大な協力をしていただいています。何よりも多様な意見交換の場を作り、「一緒にまちづくり、市役所の在り方を考えようと」、訴えてきました。この3月25日には、市役所前集会と市役所を囲む第4回目のヒューマンチェーンを300人の市民参加で成功させました。そのような継続した地道な取り組みが、今回の「位置条例案」の再提出の「断念」につながったと確信しています。
私たちが一貫して主張してきたこと、それは「市役所は市民会館跡地に建て替え」「市有地は売るな」ということです。枚方市駅前周辺の官公庁団地としての役割を担ってきた公共用地を、多額の税金を投入までして、特定の民間業者の利益に供するのではなく、市民全体の福祉の増進に役立つような活用をしてほしいということです。
南海トラフによる大地震が近い将来予測されています。築65 年の市役所の早期建替えは喫緊の課題です。岡東中央公園と一体の市役所の実現をめざしています。日頃は市民の自由で多様な緑豊かな公園、災害時には、防災公園の役割を果たす岡東中央公園を大切にし、市民会館跡地に市役所を建て替えれば、「安く」「早く」できると主張しています。
事業費の増加が止まりません。市負担額も増え続けています。この現在枚方市で計画されている事業を進めれば、市の財政見通しは厳しいものです。さらに市民サービスを切り捨てながら、新たな施策は難しくなることが前提になっています。非常時のための貯金も減ります。今まさに枚方市駅周辺再整備基本計画という大型開発計画をこそ見直す必要があると思われます。
今回の「位置条例案」の提出「断念」は、新たな市民参画で計画を進める第1歩です。この数年積み重ねてきた市民のつながりをより広げ「現在の枚方市の計画案」を早期に撤回させ、「安全、安心な住みよいまちづくり」にむけて進みたいと思います。
2025 年3 月28 日
枚方のまちづくりを考える市民ネットワ-ク
枚方市民の会・市役所移転を考える会・新婦人枚方支部・れいわ枚方勝手連
支援団体 新建大阪支部